KCPは出会いの場
養成講座を受講していると、そうだったんだ!と、気づくことがたくさんあります。
いつも日本語を使っているにも関わらず、日本語に関して気づいてないことが、なん
と多いことか。
音声学の授業で習ったのですが、日本語の「ん」の発音の仕方は、いくつもあるそ
うです。 たとえば、
「しんぶん(新聞)」の「ぶ」の前で発音されている「ん」。
「しんぶんと雑誌」の「と」の前で発音されている「ん」。
「しんぶんか雑誌」の「か」の前で発音されている「ん」。
それぞれ違うんですと説明されて、そのことを初めて知りました。
音声学の授業では、このようなことを国際音声記号なども使いながら学んでいきます。
それから、中学校などでは動詞や形容詞の活用は、「未然形」「連用形」「終止
形」・・・・などと習ってきました。ところが、日本語文法や指導法演習の講座を受け
る中で、「ます形」「て形」「ない形」・・・というものが出てきて、そういう風に教
えるんだ~と初めて知りました。きっと、外国語として日本語を習う人にとっては、こ
ちらの方がわかりやすいのでしょう。
当たり前ですが、講座を受けて、初めて知ることがたくさんあります。
このほかにも社会言語学や認知言語学、第二外国語学習理論、日本語の歴史など、日本
語の教え方の講座に加えて日本語に関する科目を学習する中で、新しい知識や考え方に
出会う機会がたくさんありました。
そして、少人数なので、難しいことには、たくさん質問をすることが出来ました。
変な質問もしてしまいました。学生への授業の中では、先生方もきっと冗談を交えるに
違いない。でも、初中級の学生たちに、「親父ギャグ」を言うようでは、学生を混乱さ
せるし、そもそも伝わらないだろう。そう思って、冗談はどのように言うのでしょうか、
と聞いてみたのです。こんな質問にもかかわらず、その先生は具体例も交えて、こんな
風に言うこともできますよ、と教えてくださいました。各講座のどの先生も質問には、
ていねいに返答してくださいます。
KCP学園に来ると、いろんな出会いがあります。
熱心に学生たちを教えている先生方。一生懸命に、また苦労しながらも日本語学習に一
生懸命に取り組んでいる学生たち。いっしょに養成講座で学ぶ同期生の方々。
そしてもうひとつ、普段は気づかない「新しい日本語の姿」にも出会うことができます。
こんなに多くの出会いとともに、楽しく学習を続けることができるのはたいへん有意義
なことだと感じています。
(A.H)